愛がなければ【58】〜お見合いでの出会いから〜

【愛がなければ】はアメブロで40話まで書いてきました。過去に販売員で勤めてきた二十代〜三十代での経験と出会いを書いています。出会い、別れから学んだ事はたくさんありました。そんな過去の日々を綴っています。登場人物・出来事はフィクションを交えて書かせてもらっています。自分の経験、お友達からのお話、人から聞き伝えのお話、織り交ぜています。1つの作りお話として読んでもらえたら幸いです。

前回のあらすじ57話

お見合いを体験した私は男性3人の方と出会いました。メールのやり取りが続いたのは2人。最初にワイルドな風貌の男性、大口さんと食事に行く約束になりました。

【58話】❍お似合いでの出会いから①

お見合いでの3人との出会いから、メールでのやり取りが続きました。お見合いを体験してみて、

男性でも職場での出会いがないと、真剣に婚活をしている方がいる

ということを知ることができました。友人の中でも、女性の方がやはり出産という期限があるので、子供が欲しいと考える人は婚活に積極的でした。

40歳になった今も夫婦で話にはなりますが、

ふと…

結婚ってなんだろう

…と思う事があります。

結婚しなくても楽しめる時代…結婚が全てではない。だけど、人は一緒に生涯を共にいれるパートナーを探そうとする。本能的な物かもしれないと感じます。

この当時、私は20代後半。結婚に憧れはもちろんありました。以前にも書きましたが、祖母を安心させたい事と…

もう一つ結婚したいと思う理由がありました。それは…

母の束縛から逃れたい

その気持ちも大きくありました。長く付き合った彼とも別れなければならなかった原因に、母の反対もありました。結果として別れたのは、もちろんそこまでの付き合いではなかったのかもしれない…

でも…

あの時、反対されなければ…そんな気持ちを私は心の片隅には持ち続けていたのです。

20代の頃は母の束縛がとにかくきつく(;_;)衝突する事も多くありました。子供を心配するからこそな事は重々、、理解してはいましたが。

逃げたい

自分の意見はつぶされる。

自分を出せない場所はイヤだ。

自分の居場所を作りたい。

自分の家族を作りたい…そんな気持ちはいつもありました。

まだ、この時は元気にしていた祖母でしたが、徐々に、、徐々に、認知症が進んでいた事は間違いありませんでした。

この2つの問題が、私の婚活への焦りとなっていました。

お見合い後、知り合った大口さんとはメールでのやりとりを続けて✉食事にいく約束をしました。

仕事を終えて、待ち合わせの場所にいきました。5分ほど早く着きましたが、大口さんはすぐに来られました。

食事の時間まで買い物に行くことにしました。

大口さんを見て気になったのが…

首に巻かれていたタオル

気になって思わず見てしまった私…( *´艸`)

ワイルドいいな!っと思いました✨(*´Д`)

これって…女性によって分かれるとは思いますが💦職場の同僚はトキメク!と言う人が多かったです。閉店後、売場に工事関係の男性が入って来ると職場のメンバーはざわついていました(笑)

首タオルや、お尻に作業の工具を付けて歩いている男性の後ろ姿に“キュキュン”する女性販売員。男らしい仕事姿が良い感じです。皆、チラ見で相手の方に分からないようにはしていました(#^.^#)

買い物に行き、冬物の服を数点購入した大口さん。

大口さん『服買いに行くのも久々で。付き合ってきれて、ありがとう(^^)』

私『私も楽しかったです』

大口さん『お店で定員さんに声かけられると緊張しちゃって…ゆっくり選べなかったりするから。助かったよ!』

買い物後は食事へ🍴大口さんが選んでくれていたお店に行きました。

食事をしながら、仕事のお話や恋愛、結婚などの話にもなりました。アニキ系のワイルドな男性でしたが、すごく礼儀正しい方でした。職業柄もあったのだと思います。大口さんは現場監督をされていました。現場監督は、自分の親ぐらいの世代の職人気質の人をまとめなければならないそうです。時には年下だからと、話を聞いてくれなかったりする場面もあるそうで。職人さんにうまく寄り添っていかないとならないそうです。

大口さんの仕事のお話は私の知らない職業の世界で、引き込まれるように聞かせてもらいました。

恋愛、結婚の話にもなりました。

大口さん『1年以上彼女はいないな。次に付き合う人とは結婚を考えたいから、慎重にはなってるかな。モモさんは?』

私『私も1年彼氏はいてないです💦頑張って婚活はしてるんですが、上手くいかず…お見合いをしてみようと思いました』

大口さん『同じだね(‘;’)』

大口さんとは話しやすくて、フレンドリーな関係でした。最初こそ緊張はしましたが、一緒にいてラクな存在でした。

メール連絡も続き、週1回程度会う間柄になりました。

3回目に食事に行った時…歩く道中、私は大口さんの後ろから手を眺めました。

そして、ふと、、、

私は、大口さんと手を繋ぎたい…?

と考えていました。

話してて楽しい。一緒にいて居心地もいい。

でも…違う気がする。

恋愛感情とは違う様に感じました。

この人と手を繋ぎたい

恋愛感情が大口さんには沸いてこなかったのです。これはどうしようもない部分でした。

大口さんもきっと同じ気持ちだったのだと思います。

その後も食事にいく関係は続きました。

後には恋愛の相談もするようになりました。

でも、残念ながら恋愛には発展しませんでした。

大口さんとはお互いに恋人が出来るまで、恋愛の相談ができる間柄になり、結婚後は、年賀状でやり取りするようになりました。

大口さんとは恋愛関係にこそならなかった関係でしたが、唯一の男性のお友達でした。

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